第119回植物観察会の記録
1.実施日:平成28年4月16日(土)
2.参加者:49名
3.観察コース
伏見林道〜念仏坂〜ちはや園地キャンプ場(昼食)〜ちはや星と自然のミュージアム〜らくらくの路〜四季の谷〜しゃくなげの路〜ちはや星と自然のミュージアム(解散)
4.観察会の状況
新緑が映える好天に恵まれた観察日和となり、参加者数も49名の大人数に。午前中は主に「ヨゴレネコノメ」と「ニッコウネコノメソウ」の違いや「コクサギ」のコクサギ型葉序などを観察し、白色の綺麗な「エイザンスミレ」や「ミヤマカタバミ」、黄色の可愛い「トウゴクサバノオ」や瑠璃色の「ヤマルリソウ」等を楽しむことができました。
午後は、らくらくの路や四季の谷ではショウジョウバカマ、カタクリ等を、しゃくなげの路では青紫のヤマエンゴサク、キクザキイチをはじめ、咲き始めたシラネアオイやエンレイソウが観察できました。
5.観察できた植物
@主な草花(開花していない物を含む)
・エイザンスミレ、エンレイソウ、オオチャルメルソウ、オオバタネツケバナ、カンスゲ、カテンソウ、カタクリ、キクザキイチゲ、コスミレ
・シハイスミレ、シロバナネコノメソウ、ショウジョウバカマ、シラネアオイ、センボンヤリ、タチツボスミレ、ツクバキンモンソウ、トウゴクサバノオ、テリハキンバイ、
ニッコウネコノメ、ネコノメソウ
・ヒナスミレ、ヒメカンスゲ、フウロケマン、マルバコンロンソウ、ミヤコアオイ、ミヤマカタバミ、ミヤマキケマン、ムラサキケマン
・ヤマルリソウ、ヤマネコノメソウ、ヤマエンゴサク、ユキザサ、ヨゴレネコノメ等、約43種
A主な樹木
・アブラチャン、ウスゲクロモジ、オノエヤナギ、コクサギ、コブシ、サンシュユ、タムシバ、ナガバモミジイチゴ、ヒメクロモジ、バッコヤナギ、ミツバツツジ等、約17種
〇植物の写真
5名の方から写真を提供頂きました。ありがとうございました。取りあえず4/22(金)までに提供頂いた写真をアップします。
・伏見林道入り口から、エイザンスミレやヒナスミレなどを見る事ができましたが、できるだけ見た順に並べたつもりです。
・ムラサキケマン、ミヤマキケマン、ジロボウエンゴサク等のケシ科キケマン属の植物はよく似ているので、比較できるようそれらを並べました。
・ユキノシタ科のネコノメソウの仲間も非常によく似ています。今回観察できたニッコウネコノメ、ヨゴレネコノメ、ヤマネコノメソウ、ネコノメソウなども並べました。
・カエルの写真を提供頂きました。何カエルかよくわからず、ヤマトヒキガエル?かなとしました。→タゴガエルだそうです。
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エイザンスミレ | エイザンスミレ | ヒナスミレ | ヒナスミレ 手前の葉に毛があるのが見られます。ヒナスミレの特徴の一つです |
ヤマルリソウ 花が咲いて時間が経つと赤っぽく色が変わります。 |
ヒメクロモジ |
ウスノキの蕾 | オノエヤナギ 念仏坂の途中で咲いていました。 |
トウゴクサバノオ | トオゴクサバノオ 伏見林道沿いで増えた気がします。 |
ユキモチソウ 仏炎包が開くと、付属体の白い先端が見えるようになります。 |
ツクバキンモンソウ 比較的日当たりが良いところで咲いています。 |
タムシバ 近畿地方にはコブシは自生していません。タムシバには花が咲く時期に花の下に葉はありません。 |
ミツバツツジ 金剛生駒には、ミツバツツジの自生はなく、植栽されたものです。自生しているのはコバノミツバツツジ。 |
チゴユリ | チゴユリ | カタクリ | カタクリ 今年は、1週間ほど花が早かったようで、終盤でした。 |
キクザキイチゲ | キクザキイチゲ 金剛山には自生しません。ちはや園地のものは植栽です。 |
シラネアオイ 信州や東北などの多雪地帯に自生します。園地のものは植栽。 |
フデリンドウ 観察会の後、下山時に見たとのことでした。 |
タゴガエル アカガエル類の中のタゴガエルだそうです。 |
ジロボウエンゴサク 花の下の小さな葉(苞)にギサギザの欠刻は有りません。 |
キンキエンゴサク 苞に欠刻あり。 |
ヤマエンゴサク ちはや園地のものは、ヤマエンゴサクであるような‥‥。 苞に欠刻あり。 |
フウロケマン | ミヤマキケマン |
ニッコウネコノメ | ニッコウネコノメ ヨゴレネコノメほど、葉が汚白色ではなく、群生し全体が赤っぽい事が多い。葯の色は赤紫色。 |
ヨゴレネコノメ 葉が汚白色を帯びる。あまり群生しない。葯の色は黒っぽい紫色〜暗紅色。 |
ネコノメソウ 金剛山にはあまりなく、よく見かけるのはヤマネコノメソウ。葉は対生。雄しべは4個。 |
ヤマネコノメソウ 葉は互生。もっともよく見かける。雄しべは8個。 |
シロバナネコノメソウ 白い花弁と赤い葯の対比がきれい。今年は少し花が早く、花粉が飛散して葯の赤が終わっていた。 |