第124回観察会の記録

1.日時:平成28年9月10日(土)

2.参加人数:41名

3.観察コース:バス停〜五條林道〜千早峠

4.観察会の状況
  ・久しぶりの好天に恵まれ花も急速に咲き始めて、少し前に下見をした時と大違いでした。
  ・府道周辺は車の通行で危険なため、五條林道入り口から観察スタート。ヒヨドリジョウゴやコフウロなどの花も見られ秋の植物が
  本格的
に咲き始めています。
 ・普通に歩けば1時間ぐらいですが、じっくり観察して千早峠で少し遅めの昼食を取り自由解散に。元のコースを再度観察したり改めて
  写真撮影したりと久しぶりの観察会を楽しみました。中には、千早峠から久留野峠、金剛山山頂方面に足を伸ばす強者も。
 

5.観察できた植物

@主な草花(開花していないものを含む)
アオミズ、アカバナ、アキチョウジ、アキノエノコログサ、アケボノソウ、アシボシ、アマチャヅル、
・イヌコウジュ、イヌシヨウマ、イヌタデ、イヌトウバナ、ウド、ウワバミソウ、エノキグサ、オオヒキヨモギ、オオブタクサ(マルバクワモドキ)、オタカラコウ、
 オトコエシ、オニドコロ
・カワチブシ、ガンクビソウ、キンエノコロ、キンミズヒキ、クサアジサイ、ケツユクサ、コフウロ
・サラシナショウマ、シュウブンソウ、ススキ、ダイコンソウ、チジミザサ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツリフネソウ、ツルニンジン、
・ヌスビトハギ、ノコンギク、ノササゲ、ノブキ
・ハシカグサ、ハダカホオズキ、ハナタデ、ヒメキンミズヒキ、ヒヨドリジョウゴ、ヒヨドリバナ、ヘクソカズラ、ベニバナボロギク、ボントクタデ
・マツカゼソウ、ミズタマソウ、ミゾソバ、ミヤマタニソバ、ムカゴイラクサ、メナモミ、モミジガサ
・ヤブタバコ、ヤブハギ、ヤブマオ、ヤブミョウガ、ヤマトキホコリ、ヨシノアザミ、レモンエゴマなど約50種

A主な樹木(開花していないものを含む)
・アブラチャン、オカウコギ、コバンノキ、キハギ、ツルシキミ、ニシキハギ、ノブドウ、ヒメクロモジ、ミカエリソウ、ミズキ、ヤハズアジサイなど約10種


〇植物の写真

  (サムネイルをクリックすると、拡大画像になります。元に戻るにはブラウザーの「戻る矢印ボタン」を押してください。)

       アカバナ
観察会のスタート時点では、花はすぼんでいましたが、午後、帰る頃にはすっかり開いていました。
アキチョウジ




      アマチャヅル
少し地味で目立ちませんが、花冠が5裂して、先が尖った黄緑色の花が見えます。

       イヌコウジュ




      イヌショウマ
サラシナショウマに先立って、イヌショウマが咲き始めました。


        ウド
ウドの花にサカハチチョウが集まってきていました。


オトコエシ





      カワチブシ
カワチブシもつぼみをつけ始めたようです。



  コアカソについた虫こぶ
コアカソにタマムシの一種が産卵し、虫こぶ(虫えい)ができています。花ではありません。


      コフウロ
ゲンノショウコ白花との違いは、葉の形と毛の多さです。



シュウブンソウ





ツルニンジン





     ツリフネソウ
ツリフネソウの花が急速に咲き始めました。




    ツリフネソウ白花
キツリフネから派生したかのような白花が残っていました。




 参考写真・ツリフネソウ白花
左の写真と同じ場所で、少し前に撮影した物です。葉の形や質感、距の付近に残った黄色、炬の曲がり具合などから、キツリフネ由来の白花を感じさせます。
  ヌルデの虫こぶ(五倍子)
ヌルデシロアブラムシが寄生してできる虫えいは、五倍子と呼ばれ、お歯黒や白髪染めの色素原料として利用されたようです。

      ノササゲ
林道の横のアオキにノササゲが絡みついていました。葉に隠れて見つけにくかったかもしれません。


      ハシカグサ
花があまりにも小さいので、なかなか気がつきません。
花の拡大写真は、三行下のアップをご覧ください。


    ヒヨドリジョウゴ
ツル状の茎に軟毛が密生しているのが見えます。同じナス科のヤマホロシは、軟毛がなく花は淡紫色です。
ボントクタデ




ボントクタデ




マツカゼソウ




ミカエリソウ




ヤマジノホトトギス




     ムカゴイラクサ
イラクサと同じで、尖ったトゲが刺さると痛がゆくなります。



     ムカゴイラクサ
茎の先端の尖った部分が雌花。雄花は下の方に付き、葉の付け根にはムカゴができます。


ムカゴイラクサの雌花と雄花、ムカゴ





    ヤマトキホコリ
よく似たウワバミソウは春に花を咲かせますが、ヤマトキホコリは、今の時期。葉の先端がウワバミソウのように、尾状に尖っていません。
    ヤマブキの種子
花弁が落ちて、萼と4個の種子が見えます。中には、6個もつけていたのが、番外編で見られます。もっとも、すべての種子が熟すわけではないようです。
レモンエゴマ





レモンエゴマの花





    ハシカグサ
拡大するとこんな可愛らしい花です。



ボントクタデ





      ケツユクサ
花を包んでいた苞葉に毛が多くあります。



キハギ


〇番外編

 集合時間まで周辺を探索しました。観察会ルートでは見られなかった物もあります。少し早めに来られたときは、周辺も探してみてください。

    アケボノソウ
もが辻橋横の駐車場奥に、アケボノソウが咲いていたようです。
周りを探すといい物が見つかるようです。

オオバアサガラ





     ジャコウソウ
伏見林道を入って少し先にジャコウソウが咲いていました。



   ミツバウツギの種子
集合場所裏の藪にミツバウツギの果実がぶら下がっていたので、中を覗いてみました。大きな袋の割には種子は1個か2個しか入っていませんでした。
    ヤマブキの種子
このヤマブキは種子が六個も有りました。



     センボンヤリ
センボンヤリは、春には白い花弁の花が咲きますが、秋には閉鎖花を付けて、自家受粉します。形が槍に似ています。

ヒメキマダラヒカゲ





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