第回58植物観察会の記録

1 実施した日   2008年7月12日(土)

2 参加者
      26名

3 観察コースと時間
1)午前の部(9:30〜12:30)
伏見林道登山口〜細尾谷〜中尾根〜遊歩道〜ちはや園地/四季の谷
2)昼食  ちはや園地/四季の谷(12:30〜13:10)

3)午後の部(13:10〜14:00)
ちはや園地/四季の谷〜しゃくなげの道〜「ちはや星と自然のミュージアム/ネイチャールーム」/学習会

4 観察会の状況
今回の観察会は梅雨明け後の晴れの蒸し暑い天気が影響した為か参加者はいつもより少なめの26名の参加者となったが、この暑さもめげず全員熱心な観察振りに支えられ楽しく充実した観察会を実施することが出来た。
また、今回の観察会ではいつも主導的に案内する当スタッフで植物に最も詳しい桝谷さんが体調不良のため欠席をやむなくされたが、ベテランスタッフの古橋氏を中心としたスタッフ一同の協力により無事観察会を実施することが出来た。
今回の観察状況は初夏に入った時期で開花した花はそんなに多くを見られなかったが、可也小さいが可憐な花を咲かせている「タニタデ」、白い小さな花を多数つけ花序が虎の尾に見える美しい「オカトラノオ」や、夏に飛来してくる蝶「アサギマダラ」の食草で葉液から小さく可愛い暗紫色の花を付けた「オオカモメズル」、子房が2個合着した変った白色の可愛い花「ツルアリドオシ」、夏に似合う美しい白いレース状の花を付けた「モミジカラスウリ」、また7〜8ミリの唇形花をまばらにつけた小さく珍しい花「ミヤマナミキ」を観察会で初めてみることができた。
そして花の開花は終わったが果実の形が鍬形の兜のような「クワガタソウ」や、金剛山で数箇所にしか見れない葉緑素を持たない腐生植物の「ツチアケビ」などが見られ、園地内では今が盛りの紫色の美しい穂状の花に蜜を吸う為たくさん蝶が集っている「クガイソウ」やオランダの医学者シーボルトが発見した紫色の美しい紫陽花の花「シチダンカ」などを観察することが出来ました。

午後の学習会は今までの学習項目である植物からはなれ、今回は植物以外にも金剛山の歴史に詳しい萩本さんに「金剛山の歴史(奈良側から見た葛城族を中心とした史跡)」についての説明をしてもらうことなり、予め用意した資料や萩本さんとその仲間達の方が実地を訪れ調査した際に撮影した史跡写真などを大型液晶画面に映しながらエピソードを交えたなかなか興味深い説明をしてしてもらい皆で楽しく学習しました。

これを機会に今回紹介あった「朝原寺」や「高天寺」、「神福山」、「大澤寺」等の史跡やこれに通じる道を今後機会を設け当観察会で植物観察会を兼ね歩いてみたい。


5 観察されたされた植物
[草花他]40種強
アカショウマ、イヌトウバナ、イガホオズキ、イヌショウマ、ウマノミツバ、エビガライチゴ、オオバコ、オトギリソウ、オオカモメズル、オカトラノオ、ガンクビソウ、キツネノボタン、キツリフネ、ギンレイカ、クガイソウ、クサアジサイ、クワガタソウ、コナスビ、サワギク、サジガンクビソウ、シオデ、タケニグサ、タニタデ、ツチアケビ、ツルアリドオシ、テイショウソウ、トチバニンジン、ハエドクソウ、ヒメジヨオン、ヘビイチゴ、ホタルブクロ、ミヤマタニソバ、ミヤマナミキ、ムラサキニガナ、モミジガサ、モミジカラスウリ、ヤマアジサイ、ヤマゴボウ、ヤマトウバナ、ヤマトキホコリ、etc(蕾み、果実を含む)


[樹木]17種強
イワガラミ、ウスノキ、エビガライチゴ、クマノミズキ、クマイチゴ、サワグルミ、シチダンカ、ツルアジサイ、ナガバノモミジイチゴ、ナツツバキ、ハナイカダ、ヒメコウゾ、マタタビ、ミヤマホウソ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、ヤブイバラetc(蕾み、果実を含む)

                   
        
次回は9月13日(土)に開催します。
                                                        
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