第141回観察会の記録

1.日時:平成30年10月13日(土)

2.参加人数:43名

3.観察コース:集合場所〜村道〜黒栂谷〜林道終点(昼食・解散)

4.観察会の状況

好天に恵まれて多くの方に参加頂きました。8月はお休みで9月の観察会も雨のため中止したので、久しぶりの観察会でした。
意外にいろいろな花が残っていましたが、期待していたアケボノソウは今年は9月中旬には咲き始めたとかで、残り花になってしまいましたが十分楽しむことができました。
秋になって吸蜜する植物が少なくなったたためか、セイタカアワダチソウの花にいろいろな蝶がやってきていました。見比べを企画した野菊はヨメナが終わっていてノコンギクだけになってしまいましたが、来月は、ガンドガコバ林道でアワコガネギクとシマカンギクの比較ができるでしょう。

 5.観察できた植物

@主な草花(約75種以上、果実、葉だけの物、菌類を含む)
・アオツヅラフジ、アカバナ、アキギリ(ハイコトジソウ)、アキチョウジ、アキノウナギツカミ、アキノゲシ、アケボノソウ、アメリカイヌホウズキ、
 アメリカセンダングサ、アレチウリ
・イタドリ、イヌガラシ、イヌコウジュ、イヌショウマ、イヌタデ、ウド、エノコログサ、オオブタクサ、オタカラコウ、オトコエシ、オニドコロ
・カエデドコロ、カナムグラ、カヤツリグサ、カラスノゴマ、ガンクビソウ、キンミズヒキ、クサノオウ、ケシロヨメナ、ケチヂミザサ、ゲンノショウコ、
 コナスビ、コメナモミ
・サラシナショウマ、シオデ、ジャコウソウ、シュウメイギク、シュウブンソウ、シラネセンキュウ、セイタカアワダチソウ
・ダイコンソウ、タニソバ、チカラシバ、ツユクサ、ツリフネソウ、ツルニンジン、ナルコユリ、ヌスビトハギ、ノコンギク、ノササゲ、ノブキ
・ハダカホウズキ、ハナタデ、ハナヤクシソウ(ヤクシソウ)、ヒメクグ、ヒメジソ、ヒメジヨン、ヒヨドリバナ、フジカンゾウ、
 フトボナギナタコウジュ・ナギナタコウジュ、ヘクソカスラ、ボタンヅル、ホドイモ
・ミゾソバ、ミゾホウズキ、メナモミ、メマツヨイグサ、ヤハズソウ、ヤブタバコ、ヤブヘビイチゴ、ヨウシュヤマゴボウ、ヨシノアザミ
・ソウメンダケ(菌類)
 

A主な樹木(約14種以上、果実、葉だけの物を含む)
・カマツカ、クサギ、クマシデ、コアカソ、コマユミ、コミノサルトリイバラ・サルトリイバラ、ツクバネ
・ナワシログミ、ヌルデ、バイカウツギ、ハナイカダ、ミカエリソウ、ヤマガシュウ、ヤマブキ


〇植物の写真

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アキギリ(ハイコトジソウ) アキギリ(ハイコトジソウ) ナルコユリ果実 シオデ果実
○アキギリは、葉が和琴の弦を支える足(琴柱−ことじ−)に似ていることからコトジソウとも呼ばれている。金剛山のコトジソウは茎が横に張っていることからハイコトジソウと呼ばれる。 ○さらに熟すと濃い緑色から黒くなる。

○よく似たヤマガシュウは、同じグループのつる性の木、シオデはつる性の草。

ツクバネ果実 アオツヅラフジ果実 アオツヅラフジ種子 イヌタデ(アカマンマ)
○羽根を持つ果実が羽子板の羽根に似ていることから名がついた。

○アオツヅラフジの果実の皮をむくと、右の写真のようなアンモナイトに似た模様がついた種子が出てくる。 ○粘液は毒でかぶれることもあるので要注意
です。

○赤いご飯のような花(つぼみ)なのでアカマンマの別名も。


ナギナタコウジュ フトボナギナタコウジュ フトボナギナタコウジュ ナギナタコウジュとイチモンジセセリ
○フトボナギナタコウジュの花は、少し太くてずんぐり。白い毛が鼻の周りに多くついている。 ○イチモンジセセリが吸蜜にやってきた。


アカタテハ アサギマダラ アサギマダラ イシガケチョウ
蜜のなる花が少ないのか、いろいろな蝶が。

ウラナミシジミ キタテハ カナムグラ雌花 (参考写真)カナムグラ雄花
○カナムグラは雌雄異株。 ○雄花はもう終わったのか見当たらなかった。

オトコエシ果実 ノコンギク ノコンギク (参考写真)ヨメナ
○周りを翼のような羽根が、風に乗って飛ぶのでしょうか? ○野菊の仲間は見分けがつきにくい。ノコンギクの葉は毛があってざらつく。花は青紫色。 ○総苞の先端は赤紫色に色づいている。

○ヨメナの葉は毛がなくざらつかない。総苞も緑色のまま。

シュウメイギク オタカラコウ シラネセンキュウ シロソウメンタケ
○庭で植えられていたものが逃げ出したのか、栽培種のシュウメイギクが谷筋に。 ○オタカラコウにも蝶が吸蜜にやってくることが多い。 ○色は白いが、形はカエンタケやベニナギナタタケとよく似ている。

アキノウナギツカミ コシオガマ コシオガマ アケボノソウ
○茎にトゲがあるのでウナギがつかみやすいのか?本当?葉は茎を抱く。 ○数年ぶりでコシオガマを見ました。

○他の植物に半寄生している。

○今年はアケボノソウも咲くのが早かったようで、かろうじて残っていたアケボノソウ。

ヨシノアザミ白花 ヨシノアザミ白花 コマユミ果実 ノササゲ果実
○白花のヨシノアザミを発見。
○さらに熟すと袋が割れて黒い種子が出てくる。

(参考写真)ノササゲ
○葉は3枚の小葉からなりり、乳白色の花が咲く。




アキノキリンソウ イヌショウマ サラシナショウマ ツリフネソウ
○イヌショウマは小花がらせん状についている。
○サラシナショウマはいろいろな方向に向いて咲き、ブラシ状。
カマツカ果実 ヤマブキ果実 カラスノマゴ果実 クズ果実
○カマツカの果実の先端にはシベの名残がある。
○あまり気にかけないヤマブキの果実。4つに分かれている。 ○果実は細長い袋状。

○さやには褐色の毛が沢山ついていて毛だらけ。
アキチョウジ(シソ科) イイヌコウジュ(シソ科) イヌタデ(タデ科) ハナタデ(タデ科)
○すごい拡大写真です。

○シソ科の花はよく似ている。

○タデ科の花が咲いているのを見るのにはルーペが必須です。 ○これは少しピンクが強い。

ミチヤナギ(タデ科) シラネセンキュウ(セリ科) オトコエシ(オミナエシ科) オトコエシ果実
○観察会で見ないと"雑草"として無視しそう。いずれのタデ科の花もアップするとどれか分からない? ○セリ科の一つ一つの花をアップするとイメージが変わる。

○こちらはオトコエシ。果実になると周りにうちわのような翼をつける。

○この翼は、小花の下の小苞が広がってできるそうです。










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