第151回観察会の記録

1.日時:2019.11.9(土)

2.参加人数:28名
3.観察コース:水越峠からガンドガコバ林道
4.観察会の状況

・台風のため前回の観察会が中止となっていたため2ヶ月ぶりの観察会で、絶好の紅葉日割りの中和気藹々と楽しむことが出来ました。
林道沿いでは草刈りが行われていたこともアリ観察種類は昨年よりもだいぶ少なかったのですが、このルートでしか見られないアワコガネギクやシマカンギクなどの菊が観察できました。ただ、雑種化しているものも多く見分けが困難なものも見られました。菊ではオオユウガギクなども観察できました。
・またこのほかハッカやヤマハッカ、キチジョウソウなどの花も楽しむことが出来ました。
・花以外ではヤマホロシ(マルバノホロシ?)やアオツヅラフジ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、オニツルウメモドキ、ヤブマメ等の果実も見ることが出来ました。
・ヒメジソとイヌコウジュの違いが話題になりました。そのときのサンプルを福井さんが撮影してくれました。それも比較して追加掲示しました。

 5.観察できた植物

@主な草花(約48種以上、葉だけの物も含む)
・アオツヅラフジ(果実)、アオミズ、アカネ(果実)、アキカラマツ、アマチャヅル(果実)、アワコガネギク、イヌコウジュ、イヌタデ、
 イヌトウバナ、オオヒナノウスツボ(果実)、オオユウガギク、オタカラコウ、オニドコロ(果実)
・カエデドコロ、ガガイモ、カナムグラ、キクバドコロ、キチジョウソウ、キンミズヒキ、ケシロヨメナ、ゲンノショウコ、コメナモミ
・トウバナ、シオデ、シマカンギク、シラネセンキュウ、ダイコンソウ
・ナガバヤブマオ、ノコンギク、ハキダメギク、ハダカホオズキ(果実)、ハッカ、ハナヤクシソウ、ハナタデ、ヒメジソ、ヒメジオン
 ボタンヅル(果実)、ホドイモ、ボントクタデ
・マルバノホロシ(果実)、ヤマホロシ(果実)、ミズヒキ、ミヤマタニソバ、メナモミ、ヤクシソウ、ヤマハッッカ、ヨシノアザミ
・サルオガセ(地衣類)

A主な樹木(約32種以上、葉だけの物を含む)
・アカメガシワ、アブラチャン(冬芽)、イヌガヤ(果実)イヌザンショウ、ウツギ(果実)、エノキ、エンコウカエデ、オニツルウメモドキ(果実)
・ガマズミ(果実)、キダチコマツナギ(果実)、キヅタ(果実)、キブシ(果実)、クサギ(果実)、クマシデ(果実)、コクサギ(果実)
・サルトリイバラ(果実)、シラキ、シロダモ、ダンコウバイ(冬芽)、ツクバネウツギ、ツノハシバミ(冬芽)
ナワシログミ、ニシキギ(果実)、ヒメクロモジ(冬芽)、マメガキ(果実)、マルバウツギ(果実)、ミツバウツギ(果実)、ミヤマイボタ(果実)、ムラサキシキブ(果実)
ヤブウツギ(果実)、ヤブムラサキ(果実)、ヤマハギ゛(果実)


〇植物の写真

  (サムネイルをクリックすると、拡大画像になります。元に戻るにはブラウザーの「戻る矢印ボタン」を押してください。)

アキノウナギツカミ アキノウナギツカミ アキグミ果実
○タデ科では時々変わった名前が付いています。 ○茎に見られる棘。これでウナギがつかめる? ○可愛らしい果実。


アワコガネギク アワコガネギク シマカンギク
○黄色く小さな泡のような菊の花。

○葉は細かく裂けて、葉の質も薄い。

○葉はあまり細かく裂けていない、葉の質も少し厚いが、雑種化したものも多い。

シマカンギク オオユウガギク オオユウガギク
○葉柄の付け根には小さな托葉がある。 ○花弁が細長く少し大きい。 ○ノコンギク等とよく似ているが冠毛は短い。

ノコンギク アマチャヅル果実 イヌガヤ
○花弁の横にある白い冠毛が長い。

○果実についた白い線が特徴。

○カヤの木と違って葉の先端は触っても痛くない。

ウツギ果実 マルバウツギ果実 ヤブウツギ果実
○ウツギの仲間も果実は少しずつ違っていておもしろい。 ○ウツギの果実よりも小さく萼の名残が王冠のような形をしている。 ○細長く全く違う形。


カエデドコロ カエデドコロ付属体 ガマズミ果実
○カエデドコロとキクバドコロは非常によく似ている。葉はキクバドコロの方が尖っている。

○葉柄の付け根に付属対と呼ばれる突起がある。キクバドコロには無い。
○赤く熟すと甘いらしい。



キダチコマツナギ果実 キブシ果実と葉 キブシ果実
○まめ科らしい果実。 ○葉の付け根から垂れたキブシの果実。 ○拡大すると結構おもしろい。

キチジョウソウ クサギ果実 コクサギ果実
○夏頃に柵のものが、草刈りにあって再び伸びて咲き出した。 ○開いた萼の形とその上で広がる果実が特徴的。 ○最後は褐色に熟して名から種がこぼれ落ちる。

サルオガセ(地衣類) シロダモ雄花 ツノハジバミ雄花の冬芽
○木からぶら下がる地衣類だが、フェンスに絡みついていた。 ○シロダモの雄花、花粉袋が突きだしている。

○春になれば垂れ下がって咲く。


ツノハジバミ雌花の冬芽 (参考写真)ツノハシバミ雌花 スギ果実
○中から、右の写真のような赤いシベをのばして雌花が咲く。

○高い木の上ではなかなか見られないが、今回は結構低いところで見つけたので、春が楽しみ。 ○こちらも高い木の上でしか見られないが、低いところで実になっていたので見やすかった。


ノササゲ果実 ボタンヅル果実 マルバノホロシ果実
○袋が咲けて紫色の種子が出ている。

○間もなく冠毛を広げて飛んでいきそう。

○このあたりはヤマホロシもあるが、果実だけになると見分けが付かない。

ムラサキシキブ果実 ヤブムラサキ果実 オニツルウメモドキ果実
○ムラサキシキブの花や果実は葉の上に出る。

○ヤブムラサキは葉や茎が毛だらけで、花や果実は葉の下に出る。(ヤブウツギと入力していました、訂正します。) ○もっと熟すと果実が割れて中から赤い種子が顔を出す。
メナモミ
○コメナモミとよく似ているが、茎などから出ている毛がコメナモミより長い。

ケシロヨメナ イヌガヤの果実
〇やはりケシロヨメナでした。

〇役に立たないものは"イヌ"であったり、"ヘボ"であったり、散々ですね。

○ヒメジソとイヌコウジュの花穂、萼、種子を比較しました。

  左側がヒメジソ、右側がイヌコウジュです。
  並べると違うのですが、なかなか比べる機会が無いので‥‥‥。

左ヒメジソ、右イヌコウジュ 左ヒメジソ、右イヌコウジュ 左ヒメジソ、右イヌコウジュ
○萼の大きさが違います。 ○萼の尖り具合と大きさがだいぶ違います。 ○種子が全く違う。




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